第36回  一つのことを追及する奥深さ

正規の簿記の諸原則

こんにちは。
サクセスエール税理士法人の鈴木でございます。

本日ご紹介致します書籍は「正規の簿記の諸原則」という本です。
本書は株式会社TKC創設者の飯塚毅先生が1983年に初版を発行したものになります。
飯塚先生の出身校が福島高等商業学校(現:福島高校)とのことで、福島県福島市出身の私は少し親近感を抱きました。

本書の内容は、日本の企業会計原則の内、一般原則の1つである「正規の簿記の原則」を欧米諸国、特にドイツと日本国内外の多くの文献を基に研究、そして比較を行ったものです。

正規の簿記の原則は学生時代に学んだ簿記検定の範囲に含まれていた為、定義は知っておりました。
ですが、それは数行だけのものであり、これほどまでに深く研究と追及を行っているものを読むことはありませんでした。

本書を読んでいると、その国の歴史や法律、慣習によって1つの原則を取ってみても大きな違いがあることを感じさせられます。
また、著者は国内外を問わず参考文献で述べられていることに対して多くの反論を行っておりました。
自らの会計に対する考えが確立されているからこそ成せることなのだと思います。

禅哲学の実践者である飯塚先生は、「その見、師を越えて、初めて印可するに堪えたり」という言葉を紹介しております。
これは禅門の考え方であり、師を越えて初めて一人前になるという意味だとのことです。
師というものは越えるべき存在であり、目指すべきはその上なのだと自分なりに解釈致しました。

1つの原則をここまで深く追求している本書を真に理解するためには、まだまだ知識も経験も浅い私でございます。

また改めて読み返したときに更なる気づきや学びを感じ取れるような成長をしたい、そんな風に思わせてくれる1冊でございました。

サクセスエール税理士法人 鈴木克成

参照:正規の簿記の諸原則/飯塚 毅

鈴木 克成

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