第152回 AI分析でわかったトップ5%社員の習慣/越川慎司

皆様こんにちは。
タスキー税理士法人の鈴木です。

今回ご紹介させていただく本は「AI分析でわかったトップ5%社員の習慣」という本です。
AI分析というワードが今時っぽくて気になりました。また、トップ5%が実践している習慣を自らも実践できるようになれば、私生活に役立つだろうと考えたからです。
 
 
冒頭にて「働き方改革で目指すべきは、残業を削減することでも、有休を消化することでもありません。限られた時間の中でより大きな成果を残し、より多くの報酬や幸せを得ることです。早く家に帰れる人がすごいのではなく、早く帰っているのに突出した成果を出し続けられる人がすごいのです。」という一文がありました。働き方改革という言葉だけが先行してしまっているように感じていた中で、目的がどこにあるのか明確にすることの大切さを感じました。
 
 
筆者が代表を務める会社では、働き方改革の支援を行う業務をしており、その過程で各社の人事評価「トップ5%」の社員は、どのような行動・働き方をしているかについて調査をしていたそうです。サンプル数はクライアント企業25社、社員約18,000名です。顕著な成果を出した「5%社員」たちは、優れた働き方を実践しており、そこに再現性の高いルールが存在し、一般化できる要素があるはずと考えて調査を始めたそうです。
 
 
調査方法は、対象となる「トップ5%社員」のデスクに定点カメラを設置したり、ICレコーダーやセンサーを装着させたり、クラウドサービスや対面ヒアリングを通じて行動や発言を記録。それ以外にも個人を特定しない形でメールの内容を分析したり、チャットやオンライン会議などの利用履歴の収集。これらをAIと専門家によって分析して、共通点や95%の一般社員との違いを抽出したそうです。
 
 
調査を元に導き出した成功ルールは、その後29社で実証実験を行い、「上位5%社員」以外でも効果を出したそうで、「環境など条件が違うから、一般化なんてできるわけない」という反対意見対策も行っています。
 
 
AIによる分析から立てた仮説を実証し紹介している本書の内容は、真実性が高いのではないかと思います。データをどう集めて、どう組み立てていくのか、そこが大事であるなと思うと同時に、こういった実際の社員の方から集めた情報が形成するデータの説得力というのは大きいものがるなと感じます。
 
 
自分も実践していかなければならないなと感じた一部分を紹介いたします。
「トップ「5%社員」は再現性を大切にする」という見出しの部分です。
「5%社員」は成果を出し続けるルールを見つけ出すために行動実験をするのに対し、「それ以外の社員」は一時的な成果が出せただけで喜び満足すると書かれています。
『自分がこれまでにどんな経験をして、成功したり失敗したりしたのかは、あなた自身しか知りえません。そのため、人やビジネスの価値は「再現性」で決まります。」と筆者は述べております。
 
 
社内においても、仕組化やルール化という言葉が登場することがあります。それも1つの「再現性」につながるものではないかと思います。会計事務所においては、成果を上げるというよりは、品質の平準化や誰でも同じようにできることで効率を上げる事などが目的となってきますが、自分自身の仕事として、「再現性」を高めていくために何を残していくのかが大事になってくるなと思います。
 
 
また、以下の「3つのロスをなくす」というのも重要だと思いました。
① 上位5%社員は、直前や当日になって慌てて作業をすると、アウトプットの質が下がることを知っており、早めに準備をして「焦りのロス」をなくそうとする。
② 昼頃を過ぎて今からやろうと思ったタイミングで、別の仕事の依頼がメールで届いたり、取引先からの電話で時間を取られてしまったりするため、特に朝に狙いを絞って重要な仕事を進め「集中力のロス」をなくそうとする。
③ ランチの後、特に15時前後は、血糖値の関係で人間の集中力が最も下がりパフォーマンスが落ちる時間であると知っているため、脳を使わない精算などの事務作業を行い「パフォーマンスのロス」をなくそうとする。
いかにして自分の仕事の質を向上させていくのかを考えながら、仕事を進めることが大切であると考えさせられます。
 
 
他の人が実践している良いところをいかに吸収し実践していくかが、自分を成長させていく鍵になっていくと思います。
 
 
タスキー税理士法人
鈴木克成

参照:AI分析でわかったトップ5%社員の習慣/越川慎司

鈴木 克成

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