第215回 何もない空間が価値を生む AI時代の哲学/オードリー・タン

みなさん、はじめまして!
タスキー株式会社 HRソリューション事業部の齋藤由貴です。
今回から、今読みたい本に参加することになりました!皆さま、どうぞ、よろしくお願いいたします!

今回、ご紹介するのは、オードリー・タンさんの「何もない空間が価値を生む AI時代の哲学」です。
私がなぜ、今回この本を手に取ったか。それはシンプルに、オードリー・タンさんの考えに触れたかったから。
物事・問題の本質、「そもそも」を追及する哲学は、多様で複雑なこの時代だからこそ、役に立つと考えています。
そこで台湾で、デジタル担当政務委員を務められているオードリー・タンさんの哲学に触れることは、デジタル時代を生きていく上で、多くのヒントが書かれているのではないか、そんな想いで、今回この本をご紹介することにしました。

本の構成は、99の心得と題し、1つ1つのテーマに、シンプルに記載されており、非常に読みやすいものとなっています。
その99の心得は、「経験する」、「学ぶ」、「働く」、「ネット上を生きる」、「AI時代の哲学」の5つの章から構成されています。

私は、上記5つの章で、特に「学ぶ」の章に書かれている内容が深く印象に残りました。今回は、この章からいくつかの心得を抜粋して、ご紹介します!

例えば・・・
 ・デジタル世代の誕生で世界が変わった
 ・知識は蓄積するものではなく、「作られるもの」である
 ・実践で知識の伸び幅を広げる
 ・これからの10年に必要な能力は「自発、相互、協働」
 ・毎日多くの人の立場に立てば、自分の思考は変えられる

いかがでしょうか?
オードリー・タンさんは、総じて、今の時代(これからの時代も)、予期せぬことに対して、対応していく力が必要と論じています。その中で、自分1人で解決できる問題というのは、ほぼないため、インターネット上の情報を探索していく力、そして、それだけではなく、他者との意見交換や協働によって、知識を深めていくことが必要と述べています。

この辺りの考えは、私たちHRソリューション事業部では、各企業様へ研修を実施しており、とても共感できる部分が強いなと感じました。今の時代は、本当に予測できないことが多く起こります。一方で、インターネットを検索すれば、多くの情報で溢れています。その中で、目の前の課題や困難をどう乗り越えていくかは、「情報を検索する力」と「情報を編集する力」に集約されているように感じます。そういう意味で、他者との交流を中心とした学びこそ、実践で必要な力が見つけられると感じています。

ただ、この本の中で、協働も重要だが、その前に、自発が最も重要性と記載されています。自発とは、目の前の課題に対して、「なぜ?」と疑問を持ち、投げ出さずにその課題に向き合う力です。自発について、下記のように記載されています。
「いかなる問題に遭遇したときも、たとえそこに嫌な部分があったとしても、心を落ち着かせれば、自分が理解して共有できる視点は必ずあるはずです」

なるほど!と思わず納得。自分には分からない、関係ないと投げ出すのではなく、自分が理解し共有できる視点を探すこと、これが、第一歩となり、そこから自分で情報を検索し、協働しながら、知識を広げていく。この繰り返しこそが、学びになるのだそうです。
私たちは、知らず知らずのうちに、これまで自分が受けてきた学校教育の価値観で物事を考えてしまいがちです。そうではなく、今の時代に必要な学びとは何か、この視点で考え直すきっかけになりました。

この本の中では、学びに限らず、人生に関わる多くの哲学が述べられています。時代の変化に合わせて、考える視点や物の見方も変えていかないといけないですね。その視点や見方を、見つめ直すきっかけになる良い本だと感じました。ぜひ、ご興味あれば、この本を手に取ってみてください!

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!
今後とも、よろしくお願いいたします!


タスキー株式会社 
HRソリューション事業部
齋藤 由貴

参照:何もない空間が価値を生む AI時代の哲学/オードリー・タン
齋藤由貴

齋藤由貴

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