第250回 バナナの魅力を100文字で伝えてください/柿内尚文

こんにちは、タスキー税理士法人の鈴木でございます。
今回ご紹介させていただく今読みたい本は「バナナの魅力を100文字で伝えてください」という本です。

社内やお客様とのコミュニケーションツールとして、弊社ではChatworkを使用しております。
自分の文章でよく指摘されるのが、社内への報告やお客様への質問等が長いということです。
本書のタイトルから推察するに、短い文章で必要なことを伝えられるようになるヒントが得られ、自分の伝え方を改善できる本ではないかと思い選んでみました。

購入して読んでから気づいたのですが、本書の編集者である柿内尚文さんは、以前の今読みたい本で紹介された「第173回 パン屋ではおにぎりを売れ想像以上の答えが見つかる思考法」を書いた人と同じでした。柿内さんは気になって読んでみたいと思わせるようなタイトルの付け方が上手な方だなと思います。

本書で重要視しているのが、「伝える」と「伝わる」の違いです。
「伝える」は自分主体で、「伝わる」は相手主体であり、伝えたことが相手に伝わっていなければ、一方通行なコミュニケーションとなってしまい、相手に自分の考えを理解してもらう上で意味をなさなくなってしまいます。

そのため、本書では伝わるための伝え方といった技術を紹介しております。
その技術を使用する前段階として、「伝わる」の構造について紹介されており、7階建ての構造になっているそうです。
1階 ゴール設定⇒「何のために」といったゴール設定が必要。

2階 納得感⇒納得感があって初めて「伝わる」が生まれる。納得感とは理解する、腑に落ちるということ。ゴールを達成するために納得感を得る必要がある。

3階 相手ベース⇒「伝えること(言うこと)」=「伝わること」ではない。相手が理解し、腑に落ちていないならば、それは伝わったことにはならず、伝えただけになる。

4階 見える化⇒相手の納得感を得るためには、相手の頭の中に「見える化」させることが大切。頭の中にイメージが浮かばないと、それは伝わっていない可能性が高いといえる。

5階 聞く力⇒相手の話をとにかくよく聞いて、相手にとって自分たちの商品のどこに必要性があるのかを見つけ出す(すごい営業成績を残している人の上手くいっている理由を例に挙げて紹介)。この行動から、「返報性の原理」と「親近感」がそこに生れている。

6階 親近感⇒まず相手の話を聞いて距離を縮め、親近感を生むことで、相手はあなたの言うことを聞いてみようと思うようになる。「親近感」と正反対の「嫌悪感」を感じる相手の話した内容は素直に入ってこず、間違ったことを言っていなかったとしても、どこかほころびを見つけてそこを突きたくなったり、言われた内容を認めたくない感情が働く。

7階 信頼感⇒同じ内容を違う人が話しても、受け取り方が違う場合があり、その違いの1つが「信頼感」。この人が言うなら信頼できるとなれば、伝わる可能性はそれだけで大きく上がる。

本書を読むまでは伝わるというのがどういうことかを考えたことすらありませんでした。物事1つを、これだけ細かく構造として落とし込んでいること自体がすごいなと率直に感じ構造として分けることで、抽象的だった考え方がより具体的に理解できました。

本書の後半では、この構造を念頭に置いたうえで、「伝わる技術」や「伝わる人が実践している行動」を紹介しています。

伝えるって難しいなと感じていたり、どうしたら自分の考えが伝わるんだろうかと思っているような方は一読していただくと、その答えのヒントがもしかしたら本書から得られるかもしれません。

タスキー税理士法人
鈴木克成

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