第280回 数値化の鬼/安藤 広大

皆さまこんにちは!タスキー株式会社の工藤でございます。

今回ご紹介するのは「数値化の鬼」という本です。
「今読みたい本」の第192回で一度紹介された本ですが、今回は「数値化」の実践を行うための具体的な行動について説明したいと思います。
早速ですが、仕事を行う上で目標の共有や改善点の洗い出しなどで数字を使う事はよくあると思います。
しかし、何かを判断したいときに、表面上の数字だけで決定していませんか?感覚や感情で決めたり相手に伝えようとしていませんか?
とはいえ、物事を客観的に俯瞰する能力は人によって異なるため、感覚や感情に頼ること自体は決して悪いことではないと思います。
他人との共有や他者への説明が難しい場合、「数値化」することが非常に有用であると本書では述べられています。
「数値化」によって、主観的な情報を客観的なデータに変換し、具体的な数値で問題や目標を評価することで、他の人とコミュニケーションを円滑にし、意思決定をより合理的に導くことが可能になると思います。

本書は五章で構成されており、数値化を実践するための具体的な行動が示されております。
ステップ1:「行動量」を増やす
 →数字への意識を持つ。数字が見えているならば、まずはその結果を確認する。
  数字が見えていないのであれば、数値化することができるものが隠れていないかを意識する。
  数値から判断できるものがないことを考える。
ステップ2:「確率」のワナに気を付ける
 →見えている数値におかしな点がないか意識する。角度を変えて数値を見るようにする。
ステップ3:「変数」を見つける
 →仕事の中で何に集中するかを考えること。「変えられること」と「変えられないこと」を判断するようにする。
  「変えられること」を変えようと努力し、「変えられないこと」は早々に見切りをつける。
ステップ4:「真の変数」に絞る
 →ムダな変数を削り、さらに重要な変数に絞り込むこと。
  変えられることは、今の取り組み方で良いと思うが、変えられないことについて簡単に切り捨てるのではなく、「なぜ変えられないか」を考える。
ステップ5:「長い期間」から逆算する
 →短期的と長期的、2つの軸で物事を見ること。例えば時間であれば、長期と短期の視点。
  常に「反対」の意識な意見が頭に浮かぶように考え続ける。

上記のステップを踏まえ数値化を実施し、導き出された結果と真っすぐ向き合い、改善点を明らかにすることで新たな成長が見込めるのではないでしょうか。
今まで感覚や感情でのアプローチに慣れ親しんでいた方や改善を望む方にとって、この本は非常に価値のある一冊と言えます。
ぜひ、この本を読んで新たな視点を獲得し、自己成長に向けての一助となれば幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました!


タスキー株式会社
業務改善支援室 工藤俊介

工藤俊介

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