第23回 17年間日本語への翻訳が許されなかった1冊

ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か ペーパーバック

こんにちは!
サクセスエール税理士法人の色川大輔です。

今回ご紹介させて頂くのは、17年間日本語への翻訳が許されなかったといういわくつきの1冊、『ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か』を紹介させて頂きます。

なぜ本書が長年日本で出版されなかったのか?

その理由は、本書内での著者エリヤフ・ゴールドラットのコメントには下記の記載があります。

「日本人は、部分最適の改善にかけては世界で超一級だ。その日本人に『ザ・ゴール』に書いたような全体最適化の手法を教えてしまったら、貿易摩擦が再燃して世界経済が大混乱に陥る」

翻訳したら世界経済に影響を与える本ってどんな本なんだろうと思い、手に取ったのが本書との出会いのきっかけでした。

本書は、赤字工場の工場長である主人公が、TOC(制約理論)を活用して生産プロセスを改善し、利益を生む工場に生まれ変わらせていく過程を描いたビジネス小説となっています。

私は公認会計士試験の中で、TOC(制約理論)については勉強していましたが、本書を読むことで、自分が本当の意味ではまったく理解できていなかったことに初めて気が付きました。

知識は使えるようになって、初めて意味をなすと思います。
私は、全体最適、ボトルネック、スループット会計などの知識はありましたが、どうやって使うのか、どうやって実務に適用するのかが理解できていなかったことに、本書を通して気が付いたのです。

TOC(制約理論)は、『どんなに複雑なシステムでも、常に、ごく少数の要素に支配されている』という仮定から出発した経営哲学であり、組織を、事業を、生産プロセスを、業務プロセスを改善し続けるためのフレームワークを提供するものです。

もちろん、その対象は工場に限ったものではなく、すべての組織・業務に当てはめて考えることができます。

私たちが力を入れているお客様へのサービスの1つに『業務改善』があります。

今回は、本書のおかげで、TOC(制約理論)をただの理論としての知識ではなく、ようやく実務へつながるものとしてのイメージを膨らませることが出来たと思いますし、TOC(制約理論)の持つ汎用性・有用性は、工場だけではなく、私たちのメインフィールドである管理業務の改善の実務にも十分活かしていくことができると感じました。

今後とも理論書、実用書だけではなく、ビジネス小説や日々の経験からも学びを得て、知識の向上に努め、サービスの向上につなげていきたいと思います。

サクセスエール税理士法人 公認会計士・中小企業診断士 色川大輔

参照:ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か ペーパーバック/エリヤフ・ゴールドラット (著)・ 三本木 亮 (翻訳)

色川 大輔

色川 大輔

Leave a Replay

タスキー税理士法人ブログ

お客様に役立つ様々なテーマ、お知らせなど、スタッフが日々更新しています。

Recent Posts

Follow Us

アーカイブ