「言志四録」は、江戸時代後期に儒学者の佐藤一斎が40年余りにわたって書いた語録で、指導者のバイブルと言われる名著です。
西郷隆盛や吉田松陰、坂本龍馬らが心酔した書で、幕末から明治にかけて多くの日本人の心の支えとなりました。とりわけ、西郷隆盛は「言志四録」を座右の書として逆境の中で書き写し、肝に銘じるように大切にしたそうです。
こういうと、難しい書のように思えますが、内容は非常に実用的です。
結果は準備が全て。今に集中する。捨てる勇気を持つ。など仕事をする上で心しておくべきことが記されています。
それ以外にも、リーダーの心得、人との付き合い方、学び方、生き方など、今を生きる私達にとって日々の生活に直結する大事なことが書かれています。
佐藤一斎の幅広い見識と実用的なアドバイスが詰まった「言志四録」を、著者の齋藤孝氏が分かりやすく解説し、図にすることでスーッと心に入ってきます。
一番心に残ったのは、一生学び続けるということです。学び、考え、行動し、挫折し、乗り越え、またそこから学んでいく。
人間の営みはその繰り返しで、全て自分で決め、自分の人生に責任を持ち、自分の人生をこの手で作っていく。そういう気概を持って今日からまた頑張ろうと思える一冊です。
サクセスエール税理士法人 公認会計士 青谷麻容子