こんにちは。
サクセスエール税理士法人の佐藤美友です。
今回ご紹介いたしますのは、こちらの一冊です。
『ドナルド・キーン自伝』 著・ドナルド・キーン/訳・角地 幸男
この本を冬の終わりに購入し、時間を見つけてはコツコツと読み進めておりました。
2019年2月にこの世を旅立たれた偉大なる文化人ドナルド・キーン氏は、どのような生涯を過ごされてきたのか。
人財化セミナーで紹介されたこの方の生き様と言葉が頭から離れず、すぐに書店に走り、私は彼に関わる数冊の本を手に取りました。
初めての日本訪問、戦時の通訳としての経験、友との出会い。
「思い出すことのすべて」がまとめられたこの本を読み進めるにつれて、彼の人生をたどっているかのような感覚に襲われます。
増補新版として発売された文庫本には「日本国籍取得決断の記」が収録されているのですが、そこには以下のように綴られておりました。
『私はアメリカから退避するわけではなく、日本で一層の経済的成功を望んでいるわけでもない。
私の思いは、今まで受けてきた親切に応える謝意から生じたもので、生涯の最後を自分に最も愛着の深い人々と共に過ごしたいという望みなのである。』
恩を感じ、それをどうしたら返せるのかを一生をかけて証明できる方が、この世にどれほどいるのでしょうか。
尊敬できる人に出会うことができることも読書の醍醐味の一つです。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
サクセスエール税理士法人 佐藤 美友