こんにちは！
タスキー株式会社の上野です。
今回ご紹介する本は、こちらになります。
『メタアーキテクト‐次世代のための建築‐』
著者 秋吉浩気
著書は株式会社VUILDの代表取締役であり建築家でもある秋吉浩気さん。
従来の建築家の枠にとらわれず、新たな建築家のありかたを提案する秋吉さん。本書では今の建築業界を取り巻く時代背景や事業への想い、活動内容などが詳しく記載されています。
「建築とは部品を作ること」と述べる著書は、部品の製造技術が変わったことが、建築のあり方を見直すきっかけとしています。
その製造方法とは、3Dプリンタに代表されるようなデジタルデータをともに材料を加工する技術、デジタルファブリケーション技術です。
決まった部品を大型のラインで大量生産していた時代から、新しい技術の登場によって利用者の好みに合わせて少量多品種の製造が可能となりました。
これまで前提とされていた技術が変わったことにより、これから求められる建築家としてのあり方も変わる必要があります。
著者の秋吉さんはこのような時代の変化を捉え、次世代のための建築を形にすべく株式会社VUILDを創業し、現在3つの事業を展開されています。
さらに秋吉さんの原動力となっているのが、
現代の建築家がもつ2つの「10%」に対する問題意識です。
・建築家の設計料は総工事費の10％であり、10%の価値しか生めていない
・建築家は10％の富裕層のために設計活動をしており、10%の人にしか貢献できていない
この現状に対し「これら2つの10%の領域をいかにして超えるかが建築家の生存戦略に関わっている」とおっしゃっています。
現状を冷静に見極め、次世代のために行動する、そんな新しい世界を作ろうとする著者に勇気をもらいました。建築業界に携わる方だけでなく、新しいプロジェクトを検討している方、情報化社会で求められる思考に触れたい方にも手に取っていただきたい1冊です。最後までお読みいただきありがとうございました。
タスキー株式会社
上野鎮
