第282回 仙台育英 日本一からの招待 幸福度の高いチームづくり/須江 航

こんにちは!タスキー株式会社の平岡です。

今回紹介する今読みたい本は、「仙台育英 日本一からの招待 幸福度の高いチームづくり」です。

仙台育英学園高等学校野球部は、2022年夏に東北勢初となる甲子園優勝を果たし、さらに2023年夏には準優勝と素晴らしい成績を残すなど、宮城・東北を大いに盛り上げてくれました。
本書は、仙台育英を甲子園初優勝に導いた須江航監督が、人や組織を育てるマネジメント術について記した一冊です。

本のタイトルにもある通り、仙台育英のチームスローガンは『日本一からの招待』と掲げているそうです。
日本一は勝ち取るものではなく招かれるものであり、心技体すべての条件を満たし、その立場にふさわしい有様でなければならない。というのが須江監督の考えです。
仙台育英は如何にして日本一から招かれたのか、育成論や組織論・技術論といった観点で本書から学ぶことができます。

ここでは、私が本書を読んで印象に残った、以下の2点について紹介したいと思います。
①『思考論-人生は敗者復活戦』
②『育成論-選手の声に耳を傾け、個性を伸ばす』

①の思考論について、「人生は敗者復活戦」という表現は、2023年夏の甲子園の決勝後インタビューでも須江監督が仰っていたのが印象的な言葉です。
負けたことにしっかり向き合い、負けた理由を本気で探り行動や意識を変える気持ちがなければ、敗者復活戦を勝ち抜いていけない。負けから何を学び、どう生かしていくかが人生を決める。と述べています。

思考論として、須江監督は普段から選手に「目標と目的の違いを認識すること」の大切さを話しているそうです。
目標=日本一になることですが、目的は日本一になったその先に選手自身がどうなりたいかということを指します。
高校野球を通じて、目標を達成するための思考法や物事を本質から理解して判断する能力、問題と向き合う能力を身に付けてほしいというのが須江監督の考えであり、選手自身で考えるよう教育しているという点が印象的でした。

②の育成論については、選手と1対1のコミュニケーションを大事にし、選手自身に自分の武器や課題を考えさせ、進むべき道を一緒に考える方法を取っており、そのために「現在地」と「方向性」を明確に言葉で伝えているそうです。
例えば、バットの強い振りが長所だが守備に不安があり打撃もフルスイング一択という選手には、課題を伝えた上で、「安定した守備と状況を見たバッティングができればスタメンで起用する」と明確に方向性を示すそうです。

私自身、実はあまり野球は詳しくないのですが、本書を通じて仕事をする上でも生かせる思考法やチーム育成術のヒントを得ることができると感じました。
高校野球好きの方はもちろん、チームづくりに関心がある方にもぜひ手に取っていただきたい一冊です。

本日も、最後までお読みいただきありがとうございました。

タスキー株式会社 平岡摩祐

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