第383回 朝・夕 (あさ・ゆう)写真詩集 全2巻/谷川俊太郎+吉村和敏

タスキーグループの小笠原です。

今回ご紹介する『朝/夕 (あさ/ゆう)』は谷川俊太郎と吉村和敏の写真詩集です。
谷川俊太郎の作品は『生きる』、『朝のリレー』、『どきん』などが教科書に載っているので記憶に残っている方も多いのではないでしょうか。

谷川俊太郎の翻訳にはなりますが『スイミー ちいさなかしこいさかなのはなし』 作:レオ・レオニ が記憶に残っています。朗読のときに、作者と翻訳者も朗読するからでしょうか。年代によって想起される作品が変わるかもしれません。

『朝/夕 (あさ/ゆう)』は複数の詩が収録されています。左開けで読むと絵本、右開けは詩集となっている面白い構成となっています。
本書を通じて、日常の生活や仕事の視座の低さや視野の狭さを感じましたが、琴線に触れた文を2つ抜粋させていただきます。

【この地球はいつもどこかで朝がはじまっている】
本書に収録されている『朝のリレー』の一文です。
漠然と、自分の考えている物事の範囲は狭くはないか?とても狭い視野で生きてしまっているなと考えさせられます。自分中心で物事を捉えると、どこかで朝が始まるという当然のことが見えなくなる。視野が狭くなり、実は些事で局所的な事象も大きな問題や課題に感じてしまうことがあると思います。
上手くいっているとき、壁にぶつかったとき、いったん自分から離れて俯瞰してみることで自分の思考の世界が広がるのではないでしょうか。

【…くもっていても、あめがふっていても、もんくはいわないようにしている。
だって、よがあけて、あさがくるっていうのは
あたりまえのようでいて、じつは、すごくすてきなことだから】
幸せな状況や素敵な環境に身を置き続けるとそれに慣れてしまいますよね。
小さなことですが、私は風邪をひいたときに健康でいたことのありがたさを感じます。当たり前ではない、素晴らしいものだと気付いたときに大切にしようとするのではないでしょうか。

環境や状況に不満を持つ、文句を言う、他と比較する、ということは誰しもあることです。ですが一呼吸おいて、日常に隠れてしまっている実は幸せなこと、素敵なことを探す時間を取ると良いのかもしれません。日常の有り難さに気づくと充実感や幸福感が得られそうだと感じます。

本書からは、ノスタルジーと思考の広がりを与えてくれた気がします。
良い意味で世界は広く自分は小さいと感じさせてもらえました。
視座を高く、視野を広く持つことを意識していきたいと思います。

ご覧いただきありがとうございました。

タスキーグループ
小笠原康

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