第384回 母親からの小包はなぜこんなにダサいのか/原田 ひ香

こんにちは!タスキーグループ/税務支援チームの佐藤です。
処暑のみぎり、皆様いかがお過ごしでしょうか?
今回は愛に溢れた短編集を紹介させていただきます。

「母親からの小包はなぜこんなにダサいのか」 著・原田ひ香

私がこの本を読んだのはお盆休みの終わり。今読むべきではなかったです。
 ※このページは「今読みたい本」を紹介しています

野菜やお米、インスタント食品、お菓子、それらが地元のニュースが載った地域紙で包んであったり、タオルや肌着が緩衝材代わりに入っていたり。
統一感のない独特なダサさの小包には、様々な想いが詰まっています。

第一話の主人公は、岩手県盛岡市出身の上京したての女子短大生です。
ご挨拶用の南部せんべい、小包から出てきた雁月やビスケットの天ぷらに、岩手に住んでいた私はああおいしいよねと共感しながら、田舎の温かさと息苦しさを思い出して胸がきゅうっと締め付けられました。
このほか、おうち大好きな娘とバリキャリの母の話、父が受け取っていた謎の相手からの小包の話、母から届いた最後の小包の話など、家族から、または家族以外の誰かからの小包にまつわる6編が収録されています。

お盆休み終わりに仙台へ戻る朝、母から渡されたクーラーバッグに詰められたおにぎりとビスコとコーヒーに「組み合わせ悪っ」と笑ったばかりで、小包ではないけれどそのダサさは記憶に新しく。
それぞれの主人公と私は境遇が違うのになぜか共感する部分があって、自分は優しさを雑に、当たり前に受け取っていたかもしれないな、と第六話を読み終わるころにはボロボロ泣いていました。

小包を受け取る側、送る側、どちらの立場の方にも読んでほしい一冊です。
(電車などでは読まないほうが良いと思いますよ…)
最後までお付き合いいただきありがとうございました!


タスキーグループ/税務支援チーム  佐藤 美友

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佐藤 美友

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