第412回 わかったつもり 読解力がつかない本当の原因/西林 克彦

こんにちは!タスキーグループ経理支援チームの上野です。

誰かの話を聞いていて、意味はわかるのに、なぜか腹落ちしない。そんな感覚を覚えることがあります。
私はこれまで自分の理解力の問題なのかなと思っていたのですが、本書を読んでみると、その原因は「文脈」にあるのかもしれないと感じました。

今回ご紹介するのは、西林克彦さんの『わかったつもり 読解力がつかない本当の原因』です。
この本では、「わかる」とはどういうことか、そして「言葉の意味がわかること」と「内容を理解すること」は何が違うのかを、具体例を交えながら教えてくれます。

早速ですが、次の文章を読んでみてください。

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新聞の方が雑誌よりいい。
街中より海岸の方が場所としていい。
最初は歩くより走る方がいい。
何度もトライしなくてはならないだろう。
ちょっとしたコツがいるが、つかむのは易しい。
小さな子どもでも楽しめる。
一度成功すると面倒は少ない。
鳥が近づきすぎることはめったにない。
ただ、雨はすぐしみ込む。
多すぎる人がこれをいっせいにやると面倒がおきうる。
ひとつについてかなりのスペースがいる。
面倒がなければ、のどかなものである。
石はアンカーがわりに使える。
ゆるんでものがとれたりすると、それで終わりである。

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一文ずつの意味はわかるのに、全体としては何を言っているのかつかみにくい。そんな感覚があるのではないでしょうか。

ところが、これを「凧を作って揚げることについて書かれた文章」だとわかったうえで読むと、ばらばらだった文がひとつにつながり、急に理解しやすくなります。
この体験からわかるのは、私たちは単語や文法だけで文章を理解しているのではなく、文脈を手がかりにして内容を捉えている、ということです。

一方で、文脈は理解を助けるだけではありません。
私たちは文章や話を受け取るとき、無意識のうちに「自分がすでに知っている文脈」に当てはめて理解しようとします。そのため、スムーズに理解できることもある一方で、思い込みによって誤解してしまうこともあるようです。
つまり、文脈は理解を深める助けになる反面、先入観にもなりうるということです。

本書を通じて、文脈を意識することは、読むときだけでなく、伝えるときにも大切だと感じました。
相手に伝わらないとき、単に説明が足りないのではなく、前提となる文脈が共有できていないのかもしれません。
仕事の中でも、「相手はどこまで知っているか」「どんな前提で聞いているか」を意識して話すことで、より伝わりやすくなるのではないかと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
タスキーグループ経理支援チーム 上野鎮

上野鎮

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