第327回 超訳 ブッダの言葉/小池 龍之介

こんにちは。タスキー税理士法人の青谷麻容子です。

七夕も過ぎ、日増しに暑くなってまいりましたが、皆様のお住まいの地域はいかがでしょうか。
 
さて、今回ご紹介する本は、『超訳 ブッダの言葉』(エッセンシャル版)です。
かなり前の本ですが、いまだにベストセラーとして本屋さんの入り口に並べてありました。

本書は、心のトレーニングメソッドとして仏道を語って多くの読者から支持されている気鋭の青年僧・小池龍之介氏がブッダの言葉を経典から選び出し、超訳したものです。

ブッダと言えば、仏教の開祖、いわゆるお釈迦様です。
ブッダ自身が生きて古代インドで活躍していたのはおよそ2500年前ですが、人間の悩み、苦しみ、幸福は今も昔も変わらないのだと感じました。

生前、「けっして私に依存することなく、君自身の感覚をよりどころとするように」と弟子たちに説き続けたブッダに対して、誠実であろうとするなら、大切なことは彼を祭りあげることではなく、ひとえに私たちが彼のメッセージをどう使いこなせるかということに尽きると、小池氏は仰っています。

本書の構成は以下の12種類のテーマに分類されています。

1章 怒らない
2章 比べない
3章 求めない
4章 業(カルマ)を変える
5章 友を選ぶ
6章 幸せを知る
7章 自分を知る
8章 身体を見つめる
9章 自由になる
10章 慈悲を習う
11章 悟る
12章 死と向き合う

この中から、印象に残ったものをいくつかご紹介します。

1章「怒らない」の中から、「真に強い智慧ある人」
他人から罵られても、怒ることなく、恐れることなく、平常心を保って穏やかに対応する。それほどまでの忍耐力のある人こそ、強力な軍隊なみの底力を持ち、智慧ある人と呼ぶにふさわしい。

実際、他人から悪口を言われたら、怒りや悲しみの感情が沸きあがってくることもあるかと思いますが、「許せない」という怒りの感情は、脳内に神経毒素が放出され、身体中に毒性の異変が広がるそうです。

確かに、東洋医学でも、怒りは肝臓、思い悩みは脾臓、悲しみは肺、恐れは腎臓というように、感情と臓器は深く関係すると言われています。
自らの感情で自分の身体を痛めてしまうので、感情をコントロールすることは健康を保つ上でも大事です。


4章「業(カルマ)を変える」の中から、「君は、これまで君の心が思ったことの集合体」
君という存在は、過去に「何を考えたか」によって、その考えたり感じたりした内容が、ひとつひとつ心に蓄積されミックスされた結果のつぎはきぎとして、今、ここに立っている。

善業も悪業も、誰に知られなくても自分の心が知っている以上、人間は心で思った通りのものへ少しずつ変化していくそうです。
ゆえに、ネガティブな心によってイヤな話をしたり、イヤな行動をすれば、必ず苦しみが自分についてくる。優しくポジティブな心で話したり行動するなら、必ず安らぎが自分についてくる。影がずっと自分についてくるかのごとく、心や行いが自分から離れることはありません。
当たり前のことではありますが、正しい行動・言葉・思考をしていかなければと思います。


6章「幸せを知る」の中から、「満足する喜び」
「今、ここではないどこか」「今、ここにはない何か」を求めていつも「もっと、もっと」と落ち着かず彷徨い歩くのをやめて、「今、ここにあるごく普通の物や人」に満足して、心が温かく充足していられること。これが最高の幸福。

これを読んで、スヌーピーの「配られたカードで勝負するしかないのさ、それがどういう意味であれ」という言葉を思い出しました。
もっと、○○だったら、とか、どうして自分は○○じゃなかったんだろう。などと、自分の不遇や現状の不満をいくら嘆いても何も始まりません。
配られなかったカードのことを考えて嘆くのではなく、自分に配られたカードをいかに有効活用していくかに意識を向けることが大切だと改めて感じました。

今回、ご紹介した以外にも、生きるためのヒントとなる言葉が沢山ありました。
暑い夏に、一服の清涼剤としてお手にとってみてはいかがでしょうか。

仙台でも湿度と暑さで寝苦しい夜が続いておりますが、皆様もどうぞ健やかにお過ごしください。

最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。

タスキー税理士法人 公認会計士 青谷麻容子

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