第346回 さみしい夜にはペンを持て/古賀 史健

はじめまして!タスキーグループ/経理支援チームの小野寺です。

今回私が紹介させていただく本は、古賀史健さんの著書『さみしい夜にはペンを持て』です。

帯紙に書かれた「思っていることをうまく言えない。そんなあなたへ」という言葉に惹かれてこの本を手に取りました。

物語は、海の中にある“うみのなか中学校”に通う中学3年生の「タコジロー」というタコが主人公となっています。いじめられっ子のタコジローにとって学校生活は憂鬱なものでした。学校をサボったある日に公園で出会った「やどかりのおじさん」に勧められて日記をつけ始めることで自分の感情や考えを整理し、自分を少しずつ好きになっていく。「書くこと」を通して成長していく様子が描かれています。

私自身、文章を書くとなると上手く書けるだろうか、ちゃんと伝わる文章になっているだろうかと何度も書き直しては悩むということがあります。ましてや自分自身の感情や体験を文字に起こすとなるととても身構えてしまいます。
この本には「書くこと」のヒントがたくさんあり、主人公のタコジローと一緒に書くことについて考えることができました。
私が印象に残った点を3つ紹介させていただきます。

① 「使える言葉をたくさんもつ」
『知っている』だけじゃ意味がなく、『使えるもの』じゃないといけない。本を読むことでたくさんの言葉に触れることはできるが、目で文字を追うだけでは使えるようにならない。そこで実際に声に出してみると、「読むこと」と「使うこと」の両方を行うことができる。使っていくことでボキャブラリーを増やすことができる。
② 「過去形で書く」
「ぼくはバカだ!と思った。」といったように過去形にすると感情や出来事に距離を置くことができる。特に過去形を用いることでネガティブな感情や困難な出来事を処理する際に冷静な判断が可能となる。
③ 「続きを読みたいから書いていく」
物語や日記の続きを読みたいから書くということが日記を書き続けるモチベーションにつながっていくという考え方。日記をめくってあの時の自分を振り返る。悩んでいる自分がいて、次はどうなるかと思うとさらに悩んでいたり…少し離れたところで自分を応援しているうちに続きが気になりどんどん読みたくなってしまう。

いかがでしたでしょうか?
この本は単なる自己啓発書ではなく、ストーリー仕立てで展開されるため、キャラクターたちの感情に共感しながら「書くこと」を学ぶことができます。気になる方はぜひこの本を手に取ってみてください。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。
タスキーグループ/経理支援チーム 小野寺茉奈

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小野寺 茉奈

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