はじめまして!タスキーグループ人事支援チームの佐藤です。
お盆休み、皆さんはいかがお過ごしでしたか?
地元に帰ってお墓参りをしたり、のんびり過ごされた方も多いのではないでしょうか。
私自身も気仙沼の実家に帰り、家族や幼なじみと新鮮な地元の食材を味わったり、防波堤にのぼって星を眺めたりと、心豊かな時間を過ごしました。そんなひとときのあと、いつも思うのは「これから先も、この町の良さがずっと続いていきますように」という願いです。
「人口減少問題を解決しよう」「地方を活性化しよう」と全国でさまざまな取り組みが進められる一方で、「限界集落」や「消滅可能性自治体」といった言葉も聞こえくる。数十年後、私の大好きな町や居場所はどうなっているのだろう……そんな少し切ない気持ちになったとき、手に取ったのが 『〈わたし〉からはじめる地方論 ― 縮小しても豊かな「自立対話型社会」へ向けて』 でした。
本書では、秋田県五城目町や由利本荘市での著者・工藤尚悟さんの活動や研究を通じ、私たちが地域の未来をどう捉え、どう向き合っていくのかが語られています。著者が強調するのは、縮小の中でも「地域が何を大事にして持続していくのか」という問いであり、そのためには「その地域で暮らす〈わたし〉の視点」が欠かせない、ということです。
ページをめくる度に首がもげそうになるほど頷きながら読み進めていましたが、特に共感しそして希望を感じた一節を最後に紹介したいと思います。
(引用)人々は地域での日々を楽しく過ごそうと思っているだけで、”課題”のなかに暮らしているのではない。(略)日々の暮らしをちょっと楽しくする小さな企てが連続的に起こることで、いつの間にか自律的な豊かさを実現している地域が、この人口減少自体のなかにあっても各地ですでに生まれてきている。(引用)
この言葉は、「地域」を「会社」やほかの言葉に置き換えても通じるものだなぁと思ったり。
〈わたし〉が大切にしたいことに向き合うこと、それが前向きな気持ちにつながるのだと改めて実感した一冊でした。
最後までお付き合いいただきありがとうございました!
タスキーグループ/人事支援チーム 佐藤みちる