こんにちは、タスキー税理士法人の上野です。
本日ご紹介する本は、「ガウディの伝言」(外尾悦郎著)です。
ガウディは、スペインの世界遺産「サクラダ・ファミリア」を手掛けたことで知られる建築家です。
サクラダ・ファミリアは、当初ロサーノという建築家の発案で建設が始まりましたが、ロサーノは約1年で辞任。その後、2代目の主任建築家となったのがガウディです。
本書では、現地でサクラダ・ファミリアの彫刻を担当している著者が、サグラダ・ファミリアの魅力、ガウディの魅力を語っています。
皆さんご存知の通り、サクラダ・ファミリアの建設は今も続いています。ガウディが主任建築家となったのが1885年なので、ガウディは140年以上もかかるプロジェクトを立ち上げた人と言えます。今日、企業の長期経営計画が10年程度であることを考えると、その構想力の高さには驚かされます。
これほどまでに壮大なのプロジェクトになったのは、ガウディが「より美しいものを、よりよいものを世の中に残したい」という強い想いがあったからこそだと思います。
実際、ガウディは一度作った模型に毎日のように少しずつ修正を加えていたり、門の建築途中に基調とする形を変更したりして、亡くなる直前まで改良を加えていたようです。
これまでの140年間、サクラダ・ファミリアの建設は決して順調な道のりではありませんでした。ガウディの没後には、内戦により一度建設された門が破壊されてしまうアクシデントや、財政難により工事の進行を遅らせざるを得ない期間もあったようです。
それでも後世の人々がこのプロジェクトを続けられたのは、サクラダ・ファミリアの魅力もさることながら、ガウディの生前の言葉が彼らの背中を押しているからでしょう。
「諸君、明日はもっと良いものをつくろう」
完成時には、約170メートルもの高さになるとされるサクラダ・ファミリア。
石造りを基調とし、曲線がスッと空に伸びる塔で構成された壮大な作品は、これからも見る人を感動させるに違いありません。
タスキー税理士法人 上野 鎮