ある日突然やってくる招かざる客
経営者の皆様は、会社の税務調査は人生のうちに何度か経験することもあるかと思いますが、個人の相続税の税務調査は、ほとんどの人が初めて経験することになります。
相続税は、生前からの節税対策と税務調査の入る余地のない完璧な申告書作成、そして、税務調査が入った場合の対応が大切となります。
調査官は、事前に怪しい点をピックアップし税務調査に入ります。
その権限によって、家族の過去5年から10年程度の預金の動きなどを把握して当たりをつけています。
税務調査当日は、9時ないし10時に調査官2名以上でご自宅にやってきます。
税務調査の前半はヒアリング、後半は現物確認となります。
調査官は、前半の他愛無い雑談のなかから、回答に矛盾がないか、家族のお金の出処や使い道を把握しながら、申告漏れとなっている可能性のある財産の仮説を立てます。
全く油断できない時間です。
最も問題となりやすいのが「名義預金」です。
子や孫の名義で貯蓄した預金が相続財産とみなされ相続税の対象となります。
「自分たちのために親が残してくれたのに・・・」は、残念ながら通用しません。
これも事前の対策次第で回避することができます。
親が子を想う強さを知れば知るほど、正しい財産の残し方を選択して頂きたいと思いますし、正しい準備をすれば税務調査も恐れるに足らないものです。