第71回 「a」の値を変えて何度も読みたい本

バカの壁

こんにちは。
サクセスエール税理士法人の佐藤美友です。

今回ご紹介する本はこちら。
『バカの壁』 著・養老孟司
平成を代表するベストセラー、読んだことがある方も多いかと思います。

「日本には、何かを『わかっている』のと雑多な知識が沢山ある、というのは別のものだということがわからない人が多すぎる。」

第一章、 開いて数ページで出会ったこの文章に、私はガシッと心を掴まれました。
なぜこの文章に惹かれたのか、それは自分が抱いていた違和感を言葉で表されたと感じたからにほかなりません。
これにはタイトルにある「a」が大きく関わってくるのです。

養老先生は、脳の入出力を一次方程式で表現されています。
五感からの入力をx、運動系からの出力をyとし、脳の中の係数をaとすると、[y=ax]というモデルが考えられる、と。このaという係数を「現実の重み」、人によって非常に違っているものだと仰っています。

私には、「違和感」を覚えたときにどう言葉で表現したらよいのか探してしまう習性があるようです。

自分ではうまく表現できないあれこれを、本の中から与えられて拾うことも珍しくありません。
そういったことへの興味や関心が、「a」の値を大きく動かしてくれたのでしょう。
だからこそ、冒頭の文章に心惹かれたのではないかと思います。

わかっていると思い込むことの恐ろしさ。
情報があちこちに蔓延っている世の中に慣れきっていては、その恐ろしさすら忘却の彼方です。
『バカの壁』一冊をとっても、きっとその時の状況によって惹かれる箇所は変わります。
たかが数回読んだくらいで「わかった」などと、口が裂けても言えません。

変化し続ける「自分」と、変わらない「言葉」とが結ばれるタイミングで、得られる感動が変わっていくのが本の魅力の一つであると、改めて認識した一冊でした。
未来への恋文セミナーでお会いできるのが、ますます楽しみになりました!

サクセスエール税理士法人 佐藤美友

参照:バカの壁/養老 孟司

佐藤 美友

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