第294回 心に響く小さな5つの物語/ 藤尾 秀昭

こんにちは。タスキー税理士法人の青谷麻容子です。

 

11月が恐ろしくあっという間に過ぎ去り、今年も残り1か月となりました。クリスマスに向けて仙台の街並みも賑やかになっており、SENDAI光のページェントも今年は12月8日から25日まで開催されるようです。

 

さて、今回ご紹介する本は、『心に響く小さな5つの物語』(致知出版社)です。

感動の実話5つが致知出版社の藤尾秀昭社長の文と、片岡鶴太郎氏の挿絵で綴られています。

15分で読める感動実話。と帯にありましたが、気付いたら涙があふれていました。

 

いずれも少年少女が主役となっており、子供から大人まであらゆる世代の心に響く本だと思います。

 

「第1話 夢を実現する」では、

「僕の夢は一流のプロ野球選手になることです。そのためには中学、高校と全国大会に出て活躍しなければなりません。活躍できるようになるためには練習が必要です。(中略)365日中360日は激しい練習をやっています。だから1週間中で友達と遊べる時間は5,6時間です。(中略)そして、僕が一流の選手になって試合に出られるようになったら、お世話になった人に招待券を配って応援してもらうのも夢の一つです。」と、小学校6年生のイチロー少年の作文が紹介されています。

 

確かに、イチロー選手の資質は特別で天才と言われるかもしれません。

しかし、それは努力し続けることができる天才なのだと感じました。

とにかく、イチロー少年は夢に対してまっすぐ本気。夢のためには代償を払うことは当然で、それに対して少しの悔いも未練もありません。

 

夢を持ち、その夢を実現すべく情熱を燃やすことができるのは、あらゆる生物の中でも人間だけだと思うと、天から授かったこの能力をフルに発揮する人生を送らなければと思うのです。

 

「第2話 喜怒哀楽の人間学」では、

6歳で母を、9歳で父と死別した後、継母に捨てられ孤児となり、以後、少年院に入ったり、放浪生活の後、少年養護施設の職員となった作家・西村滋さんの少年期の話。

 

「第3話 人の心に光を灯す」では、

幼くして母を亡くし、父娘二人で肩寄せ合って暮らしていたところ突然の事故に遭った父が、搬送された病院で、息も絶え絶え最期に伝えた言葉が娘さんの心に光を灯し、生きる力になっていく話。

 

「第4話 人生のテーマ」では、

15歳の重度脳性マヒの少年が、短い生涯の中でたった一遍、命を絞るようにして書き残した詩が紹介されています。

 生まれた時から全身が不自由で、口もきけない少年から、養護施設の先生がその少年を抱きしめ、彼の言葉を全身で聞き、先生が言う言葉が合っていたらウィンク、ノーの時は舌を出す。という気の遠くなるような作業を経て生まれた詩です。

その2か月後、少年は亡くなりますが、自分を生み育ててくれた母親に報いたいという想いを、この一遍の詩に結晶させて、逝ったのです。

 

最後の「第5話 縁を生かす」は、

ある少年と小学校担任教師の感動エピソードで、ネット上でも話題となり、当時、私もお客様の社員研修で紹介させていただきましたが、紹介しながら涙をこらえるのに大変だった記憶があります。

 

 たった1年間の担任の先生との縁。深い悲しみの中で生き抜いていた少年は、その縁に無限の光を見出し、それを拠り所として、それからの人生を生きてゆきます。

 

人は誰かとの出会いによって、傷ついたり救われたり、無数の縁の中で生き、無数の縁に育まれ、人生を開花させていきます。

大事なのは、与えられた縁をどう生かすかだと思います。

与えられた時間、場、環境は同じでも、それをどのように受け止め、どのように使っていくかによって、人生は大きく変わります。

 

辛いこと、悲しいことはできるだけ起こってほしくはないですが、一方で、酸いも甘いも経験し、あらゆる喜怒哀楽を味わい尽くす。それもより一層深みを増す、彩豊かな人生なのだと感じました。

 

さて、いよいよ寒さ厳しい冬が到来しますが、皆様どうぞ健やかにお過ごしください。

最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。

 

タスキー税理士法人 公認会計士 青谷麻容子

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