第337回 まず、ちゃんと聴く。コミュニケーションの質が変わる「聴く」と「伝える」の黄金比/櫻井 将

こんにちは!タスキーグループ/経理支援チームの飯野祐司です。

私が、今回紹介する本は「まず、ちゃんと聴く。コミュニケーションの質が変わる「聴く」と「伝える」の黄金比 」です。

みなさん!「まず、ちゃんと聴けてますか?」

私がこの本を読んだきっかけは、このタイトルにハッとしたからです。

「聴く」ことは大事だとわかっているけど、日々やることに追われて「聴く」って出来ていないかも。(特に家族とのコミュニケーション)
そもそも「聴く」ってどういうことだろう。

同僚とのコミュニケーションちゃんと取れているかなあ。

そんなことを考えている時期だったので、この本のタイトルにハッとしたのかもしれません。

それでは、本の内容を少し紹介したいと思います。

◼︎「まず、ちゃんと聴く。」とは
印象的なこのタイトルですが、この本では「聴く」が正解と書いているのではなく、「聴く」をコミュニケーションの手段の一つとして加えることを提案してくれています。

「まず」「ちゃんと」「聴く」の全てが重要であり、その一つ一つを説明してくれています。

①「聞く」と「聴く」は違う
「聞く」と「聴く」は、どういった違いを想像するでしょうか?

何となく言葉の違いがあることはわかりますが、本書の中では「聞く」と「聴く」はハッキリ異なると定義されています。

「聞く」は、「withジャッジメントで、意識的に耳を傾ける行為」で
「聴く」は、「withoutジャッジメントで、意識的に耳を傾ける行為」と定義されています。

※「ジャッジメント」…評価、分析、判断
具体的なケースで説明すると、
友達から「やっぱり勉強することって大事だよね?」と言われた時に

「そうそう、私もそう思う!」と答えるのが「聞く」で、「そう思っているんだね。そう思った背景をもう少し教えて!」と答えるのが「聴く」です。

「聞く」は、相手と正面に向かい合って相手に関心を向けること
「聴く」は、相手と横並びになって同じ景色を見ることであり、
「聞く」と「聴く」は、その場面によって使い分けることが重要であると書かれています。

②「ちゃんと」とは
一般的に「ちゃんと」と言われると

・黙って(口を挟まずに、相槌を打って、頷きながら)

・我慢して(退屈でも、自分の意見があっても)

・従って(不平・不満があっても、納得できなくても)

という要素が想像されますが、全て「ちゃんと」ではありません。

本書の中では「ちゃんと」というのは、
「相手の言動の背景には、肯定的意図があると信じている状態(=信念)で聴く。」

そういった「あり方」の話だとしています。

この人がこう考えているのは「何か理由があるんだな」と相手の立場に立つことが重要とされています。

③「まず」とは
「聴いているだけじゃ仕事は進まないよー」

「厳しいことも言わないといけないよね」

「時間がなくて聴いている余裕はないんですよ」

確かに忙しい日々の中で「聴く」が大切と思いながらも、なかなかそれができない状況や必要が無い時もあるかと思います。

著者も経営者なので、そういった状況について理解してくれています。

例えば、「Excelの関数を教えて欲しい」と言われた時に「聴く」ことは必要でしょうか?
「ここはそういう意味だから、こうやるんだよ」と教えれば済みます。

こういった状況で「聴く」ことは不要ですが、相手の話が複雑であったり、未知のテーマであったり、こだわりや想いがある時、そんな時は「まず、ちゃんと聴く」ことが必要です。

「まず、ちゃんと聴く」ことで、信頼感や安心感が生まれ、何でも話せる関係を築くことができます。

そこから、相手の悩みの解像度が上がり、本当に役に立つアドバイスができるようになると書かれています。

④「伝える」も必要
ただ実際、「聴く」だけでは、コミュニケーションは成り立ちません。
コミュニケーションは「聴く」だけではなく、「伝える」が必要になってくるかと思います。

この本では、「伝える」についてもバッチリまとめてくれています。

「聴く」と「伝える」を両立させるためにどういった手法があるか、どんな能力が必要か、技術を高めるためにはどうすれば良いか等、全てまとめてくれているので、読んだ後に日々のコミュニケーションの質が変わるような気付きを得ることができました。

◼︎最後に
振り返ってみると「まず、ちゃんと聴く」ことってできていないなぁと反省する場面が多くあります。
特に、時間がない時や、余裕がない時「ちゃんと聴く」ことが難しいです。

しかし、どんな状況でも「まず、ちゃんと聴く」ことで相手とより深く関わることができるし、信頼関係を築くことができると思います。
信頼関係を築いてからが、コミュニケーションの本当のスタートではないのでしょうか。

冒頭に書いたことについても、この本を読んで気付きを得た部分が多かったので、これからは「まず、ちゃんと聴く」を意識して、家族や同僚とコミュニケーションをとっていきたいと思っています。

みなさん!家族や同僚の話
「まず、ちゃんと聴けてますか?」
ハッとしたあなた!ぜひ読んでみてください!

最後までお付き合いいただきありがとうございました!
タスキーグループ/経理支援チーム 飯野 祐司

飯野祐司

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