第370回 僕には鳥の言葉がわかる/鈴木 俊貴

こんにちは!タスキーグループ/労務支援チームの平岡です。

本日ご紹介する今読みたい本は、『僕には鳥の言葉がわかる(鈴木俊貴著)』です。

生物学者である著者は、シジュウカラの言葉の研究をし続けた結果、「シジュウカラは単語を組み合わせて文を作ることができる」という発見をし、「動物言語学」という新しい分野を開拓した第一人者です。
著者の研究は、古代ギリシャ時代から現代に至るまで言葉を持つのは人間だけであり、鳥は感情で鳴いているとしか認識されていなかったという常識を大きく覆す発見となりました。
本書では、著者が大学生の頃から森へ通いシジュウカラを観察する日々の様子や、数年に渡る野外実験、研究結果を論文として発表するまでのエピソードが紹介されています。

例えば、シジュウカラの「ジャージャー」は、あらゆる外敵に対してではなく「ヘビ」にのみ使われること。
「警戒しろ」を意味する「ピーツピ」、「集まれ」を意味する「ヂヂヂヂ」を組み合わせ、「ピーツピ・ヂヂヂヂ」と鳴くと、天敵を追い払うため警戒しながら仲間たちが集まってくること。

観察での気付きから仮説を立て、実験を繰り返して検証をし、どのように上記のような確かな発見として確立したかが本書を読み進める中で分かり、ワクワクしながら読み進めることができました。
動物言語学というとあまり馴染みのない分野かもしれませんが、本書からは仮説を検証するプロセスや日常の些細なことから着想を得る観点、そして強い熱意を持って探求することの大切さに気付かされます。

本書を読んだ後では、日常生活でシジュウカラの鳴き声を聞いたとき、「これは仲間を呼んでいる鳴き声かな?」と少し見える世界が変わってくるかもしれません。
本書の付録としてシジュウカラの言葉を聞ける二次元コードが付いているので、鳥たちの言葉に耳を傾ける楽しみにも出会えそうです。

最後までお付き合いいただきありがとうございました!


タスキーグループ/労務支援チーム 平岡摩祐

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平岡摩祐

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