こんにちは!
タスキーグループ/人事支援チームの高本です。
私はよく朝ドラを観ているのですが、2025年4月から、アンパンマンの生みの親のやなせたかしさんの妻暢さんをモデルにした「あんぱん」がスタートしています。
今回ご紹介する本は、やなせたかし著「わたしが正義について語るなら」です。
アンパンマンは幼い子ども達に絶大な人気があるアニメです。
私も幼い子どもを育てている何年間か、日常にいつもアンパンマンがいました。お菓子、ジュース、おもちゃ、絵本にアニメ…キャラクターものは家に置きたくないという私の願望も虚しく、ぐいぐい入り込んできて、いつしかアンパンマンだらけでした。
アンパンマンが幼い子ども達を魅了するのは、その正義がお腹を空かせた人を助けるというところが直感的にわかりやすいからなのではないかと思います。しかも完全無欠ではなく、水に濡れたり食べられたり、汚れたりするだけで、力が出ないと言って弱々しくなります。いつでも替えの顔を焼いてもらえますが、常に自分を犠牲にして、ボロボロになりながら戦います。
そしてばいきんまんを殺すのではなく、アンパンチ1発で追い払うだけです。
ばいきんまんにしても、完全に悪役ではなく、学校の先生や天真爛漫な人には弱くなったり、失敗もするようなところもあります。1番の悪役のはずなのにドキンちゃんの言いなりだったり、なぜか愛嬌があったり完全な悪ではありません。
実際の社会でもその辺に実在しそうなタイプのキャラクターが多く、そういうところを子ども達は本物のように感じ取っているのかもしれません。
アンパンマンは自分が傷ついても誰かを助ける「献身と愛」のかたまりのような存在ですが、それこそが著者が最も訴えたい「正義」のあり方です。
正義は強制されたり押し付けられると嘘くさいですが、自己を犠牲にしても人を助けるという行為は愛情だけではなく、正義感の為せることなのです。
著者がアンパンマンに込めた様々な背景を知ると、子どものためだけに向けられたものではなく奥の深い作品だと感じるようになりました。
朝ドラの方は中盤に差し掛かってきましたが、まだまだアンパンマンが誕生する気配はありません。
アンパンマンのマーチの一節でもあり、ドラマの序盤で繰り返し出てきたセリフを自分自身にも問いかけながら、今後の展開を楽しみに追っていきたいと思います。
なんのために生まれて
なにをして生きるのか
最後までお付き合いいただきありがとうございました!
タスキーグループ/人事支援チーム 髙本かおり