第234回 聞く力―心をひらく35のヒント/阿川佐和子

こんにちは!タスキー税理士法人の髙橋です。

クリスマスも終わり、2022年も残すところ僅か。
今年最後に紹介させていただくのは、こちらの一冊です。


「聞く力―心をひらく35のヒント」著・阿川佐和子


エッセイスト、小説家、インタビュアー、女優と、様々な顔を持つ阿川佐和子さん。

この本では、インタビュアーの経験から学んだコミュニケーションにおける”聞き方のコツ”を、持ち前のチャーミングな語り口で描いています。


本書を通して考えさせられたのは、

普段自分は、目の前の人にどれだけちゃんと向き合えているだろうか

という点です。


私は、誰かを認識するとき「過去に出会った○○さんに似ているな」と重ねてしまいがちです。

そして「○○さんはこんな性格だったから、この人もそうかな、ならこんな接し方がいいかな」と決めつけてしまう、ちょっと悪い癖があります。


「先入観に捉われる」「自分本位に決めつけてしまう」ということ。

全く同じではないですが、インタビュー初心者時代の阿川さんも似たようなことをしていたそうです。


当時、阿川さんはインタビュー相手の情報を念入りに調べ、質問をすべてリストしていました。

それゆえ、既に会ってお話を聞いたような錯覚に陥ってしまったり、
質問するのに集中してしまい、盛り上がる話題を深ぼるタイミングを逃してしまったり。

既知の情報に引っ張られ、自分自身の発見や素朴な疑問が後回しになってしまいがちだったといいます。


そのとき、阿川さんが気づきを得たのは、「質問は1つだけ用意しなさい」という先輩アナウンサーの著書でした。

「もし1つしか質問を用意しなかったら、当然次の質問をその場で考えなければならない。次の質問を見つけるためのヒントは、本気で相手の話を聞けば、かならずその中にある」と。

これを機に、阿川さんはこれらの聞く姿勢を大切に、相手によく向き合うようになったそうです。

・相手の話を、好奇心を持って面白がること
・素直な疑問を大切にすること
・謙虚であること


人は生きている限り、聞くという動作をずっと行い続けます。

本書では、具体的なスキルの話も数多くありましたが、人との向き合い方に関して、大きな気づきがありました。


目の前にいるあなたに、素直な気持ちで、好奇心を持って、大切に向き合う。

このようなことは、身近な人に対してほど、大事にできないものです。

年末年始は、久方ぶりに会う家族のことも、大切にできるといいなと、ふと思いました。


さて、今読みたい本、今年度の更新はこれにて終了です!
本年もお付き合いいただき、誠にありがとうございました。

皆さま、どうぞ良いお年をお迎えください。

タスキー税理士法人 髙橋俊英

 

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